死花でお借りしたBGMについて
新作ADV「死期の花」
今回はお借りしたBGM素材についてです。
曲に出会った時の感情だったり感想だったり、こだわった演出だったり振り返りながら書いていこうと思います。お借りした曲全て書いてるので超長いです。
※※使用した場面に触れてるのでネタバレ注意です※※
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普段選曲する際、各作品で3つぐらい大まかなキーワードを決めて探すんですが(人裏はオルゴール・シリアス・暗い、STOCKはジャズ・疾走感・激しい、など)今回は全体のキーワードで「ワルツ(三拍子)・ヴァイオリン・ゴシック」と定め、更に春夏秋冬でテーマを変えました。春はチェンバロ・宗教・神、夏はピアノ・きれい・華やか、秋はケルト・フォーク・民族調、 冬はキラキラ・神秘的・かわいいとざっくり決めて選曲しました。
まずはメインキャラのイメージBGMについて。
「Gothic_Cute」/PeriTune様
冒頭墓地、リン登場シーンに使用しました。ゴシック感あるコーラスが少女がコソコソ内緒話してる不気味感あって、雰囲気ぴったりだと一瞬で決めたのを覚えてます。ワルツ調が作品の雰囲気作っていただけたなと思ってます。
「The Bloody Crescent」/ユーフルカ様
最後害虫がリンたちを認識する場面から使用。この曲がなれけば終盤決まってなかったと断言できるほど本作のキーとなった曲です。めっっっちゃ厨二だけどヴァイオリン主旋律に品が感じられてこれは高低差あるランクのゼンゼだわ〜と頭抱えたのを覚えてます。ゼンゼはうちのこナンバーワンチート野郎なので彼の存在感をどこまで抑えるかというのが制作のポイントだったんですが、この曲が流れてる間だけは厨二全開にしてやろうと決めました。
「Undertaker」/PeriTune様
ベロウの感情シーンで使用。珍しい男性コーラスが入っててゾンビたちが愉快げに踊ってるような、でもゾンビたちは高級なスーツを着てるようなアンバランスな品が感じられてこれはベロウだなってなりました。(彼はキザっぽい見た目ですが一人称僕で中身はめちゃめちゃゲスです)ベロウが口笛吹きながら指を振って愉快げに花を咲かしてるイメージです。もうこの曲しかないと思ってる。
「サラワクの秘密」/ハシマミ様
ロコがランクを語るシーンで使用しました。いわばロコの見せ場はこのシーンですが、この楽曲の哀愁漂う素朴感が深く爪痕残せるような演出になったと思ってます。悲壮感ハンパなくないですか。見せ場は短時間だけど一部には性癖刺さったのではと思ってる。
「背教者よ」/西向く侍様
春川のイベントシーンに使用。この曲が使いたくてアルバム買いました。チェンバロと断罪感が強くて頭に強く残る音でもうめちゃめちゃかっこよくないですか。前から使用を決めてた「ゴシックなクーラント」と雰囲気が似ててこれは春川のシーンで使うしかないと一瞬で決まりました。偶然ですが8キャラの中で唯一の有料音源というのも春川らしいなって思ってます。
「storyterror」/まんぼう二等兵様
夏原の伝説のステージにて使用。ゲームで最初に使用しようと決めた曲です。夏原のステージは小説版でも見開きで差し絵を入れたほど物語の機転となる場面で、壮大で華やかなものにしたかったので、まずはここで使用する曲を決めるべきだなと考えてました。その時に出会ったのがこの楽曲でした。イントロからすっごい伝説感ありませんか。華やかでゴージャスでこの曲早く聴いてほしいなと制作が進んだのを覚えてます。
「Folk_Roma」/PeriTune様
秋月感情シーンで使用。こちらも「storyterror」と同時期に出会った楽曲です。個人的に民族調のケルト音楽がすごく好きで、四季の中で使用するなら秋だな、と決めた時に出会ったので、この曲が秋イメージ選曲の基盤となりました。秋風感が秋月の感情と傷でボロボロなどうしようもなくツライ印象づけるものになったのではと思ってます。ツライ。
「Signal」/yuhei komatsu様
冬森のイベントシーンで使用。もう最高にキラキラで一滴の闇も感じられない本当に可愛い曲だなと思ってます。前向きで明るい未来を見ているような眩しい曲。もはやキラキラになりすぎて逆にフラグになってしまったなという気もします。天使冬森が最高に輝いたのはこの曲があったからと思ってます。
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以下からは使用順にフリー音源からです。
《冒頭・探索共通》
「死神とワルツ」/甘茶の音楽工房様
原作小説の公式サイト時から使用させていただいてました。曲調とタイトルがピッタリすぎて今回全体の曲テーマでワルツ(三拍子)と決めたのもこの曲の印象が強かったからです。夜に月明かりの中、死神たちが滑稽に笑いながらダンスしてるような、そんな怪しげな空気感が最高です。
「魔法具の館 」/マニーラ様
冒頭の演出と冬物語冒頭のシーンで使用。不思議なおとぎ話が始まるような空気感が絶妙で、ウワサ話のシーンにピッタリだなと、出会った瞬間使用しようと決めました。
「Mellow Mellow」/yuhei komatsu様
探索イベントの住民たちの過去の振り返りの時に使用。 可愛らしい曲調なんだけどどこか儚げな感じがぴったりだなと選曲しました。
「スノーマン」/yuhei komatsu様
住民が幻覚を見てる演出に使用。すっごいハッピーでフォーチュン、キラキラな未来といった印象です。かわいいキラキラした楽曲はyuhei komatsu様という印象があります。
「Carnival_Dark」/PeriTune様
ヒマ神の演目で使用。めちゃめちゃ怪しくて不気味で最高です。全く何言ってるのかわからないけど一緒に口ずさみたくなるような曲調ですっごい頭に残ります。コーラスに合わせて演出きめました。
「想い出の魔法」/BGMer様
上界の神たちが話してるシーンで使用。神の世界なので宇宙感ある不思議なファンタジックな曲が良いなと探してる時に出会いました。
《春》
「Minstrel」/PeriTune様
春の追憶のシーンに使用。ファンタジー感がありながらも、どこか気だるげな素朴な感じが物語とあってるなとなりました。
「春風のワルツ」/Yosame Yu様
春探索イベントで使用。春というテーマで曲を調べていた時に出会った曲です。トランペットの明るい音色が新しい出会いの祝福感が感じられて、春!という印象が強くて好きです。
「すずらん」/カピバラっ子様
白扇の学校探索の際に使用。フルートベースのゆったりした曲で、穏やかな春、という印象が探索シーンにあってるなとなりました。春は、眩しい、未来、希望、といった明るい華やかな空気感の曲が多くて、聴いてるだけでハッピーな気分になれます。
「夢牧場と春の詩」/えだまめ88様
りんが野犬を追い払うシーンで使用。どこか不思議で夢現感があり可愛いけど逆に裏を感じさせる雰囲気が感じられたのでリンの圧力をかけるシーンで使用しました。
「ゴシックなクーラント」/ハモおた様
春川感情のシーンで使用。「storyterror」や「Folk_Roma」と同時期に出会った曲です。チェンバロのボス感ある曲ですっっごいドン、という感あります。春川といえば、という印象づける演出にできたのではと思ってます。
「Bewitched_Forest」/PeriTune様
鈴村遺根登場シーンで使用。最初のイントロがブワワワッと遺根が現れるイメージがありました。フルートと鍵盤のどこか怪しげだけど悲しげな感じがツラくてすごく好きです。
《夏》
「Tropical Island」 /春秋冬様
夏の探索の際に使用。夏はパリピ感のある雰囲気にしたかったので、ビタミン感あるマップに合うような楽曲を選びました。ザ、常夏といったワクワクできる曲です。
「Japanese Idols Song」/石屋様
夏原のアイドル路線の歌手ということでアイドルのようなキラキラした楽曲を1曲使いたいなと調べた時に出会った曲です。キラキラした眩しい曲なんですが品のある華やかさも感じられて夏原にピッタリだとなりました。
「夏色のキャンパス」/甘茶の音楽工房様
夏原を追うシーンで使用。夏休みで田舎に帰った際に辺りを探索するようなワクワクした穏やかな感じがあります。
「Crimson_Moon」/PeriTune様
ベロウら登場シーンに使用。この楽曲も制作が捗った曲の一つです。めちゃくちゃかっこよくて好き。最初のイントロからエレクトーンの激しい曲調、吸血鬼感ある紳士さもあってたまらんです。
「放課後の海辺」/甘茶の音楽工房様
青星学校探索の際に使用。夏の終わりのような少し冷ややかな風が吹いている海辺といった空気感で夏原の現実感がしまりました。
「The Oath」/ユーフルカ様
夏原の感情のシーンで使用。ピアノとバイオリンの華やかで綺麗だけど焦燥感ある曲調がぴったりだなと選曲しました。
《秋》
「Magic Halloween and Bizet」/KK様
秋の追憶シーンで使用。魔術といったファンタジー感が感じられてこれは神の世界のシーンにぴったりだなと思いました。
「Hope Amidst Youthful Poverty」/松浦洋介様
秋の探索時に使用。素朴感あるがどこかカントリー風な曲調がのんびりゆったりな○○の秋、という印象です。
「Spooktacular2」/PeriTune様
秋探索ハロウィン時に使用。魔族たちがクスクス笑い合ってるよな滑稽で愉快な感じが好きです。宴感あって楽しい曲です。
「Village_Fete」/PeriTune様
秋の物語冒頭に使用。秋月の礼儀を重んじる真面目さが感じられる気持ちの良い曲調です。
「華めく王都」/KK様
秋物語最初で使用。秋は民族調の曲と決めていたので秋月にあった中華風な民族楽曲を探してた時に出会いました。旅に出るRPG感があってファンタジックで好きです。
「華恋~KALEN~」/畑中ゆう様
武道界のプリンス判明の場面で使用。中華風の民族楽曲を調べてた際に出会いました。イントロの民族楽器の入りから一瞬で採用を選曲したのを覚えてます。めちゃめちゃ中華。
「九龍城址」/秦暁
秋月の部屋探索時に使用。制作終盤で出会った曲なのですが、 終末感ある悲壮感が感じられてめっちゃ印象的です。民族楽器ってやっぱいいですね。
「Moonlit_Dancer」/PeriTune様
秋月の妹の現実を知るシーンで使用。焦燥感ある感情掻き立てられるような曲で演出がしまりました。
「死せる都の戦乙女」/ユーフルカ様
秋月の復讐シーンで使用。疾走感があり、危うさの感じられる雰囲気が復讐の演出を盛り上げていただけたと思ってます。
「麦刈りの民」/まんぼう二等兵様
秋月の開花シーンに使用。素朴で秋風が吹いてるどうしようもなく悲壮感、といった空気が最期を強く印象づけてくれたなと思ってます。
《冬》
「Minstrel2」/PeriTune様
冬の追憶シーンで使用。春の追憶時より重みが感じられ、冬の雰囲気が感じられました。
「Happy Winter Holidays」/蒲鉾さちこ様
冬の探索のシーンで使用。ホリデー感あるワクワクした華やかな空気感が印象的です。
「Frozen_Forest」/PeriTune様
冬森と出会うシーンで使用。フルートの華やかな入りから冬の冷ややかな空気感を感じられて神秘的です。
「雪の降る町」/ユーフルカ様
ゆったりとした雪のキラキラ感が感じられるホリデー曲で女子大の華やかさにぴったりだなと思ってます。ゼンゼは根は紳士なので本能で拒絶したんだと思ってます。
「everlasting」/yuhei komatsu様
冬森の会話イベントの際に使用。 ゆったりとした空気感が感じられて冬森のかわいらしい悩みや不安げな様子を表すようですごく好きです。
「霜蝶の夢」/まんぼう二等兵様
冬森の開花シーンに使用。雪のキラキラした華やかさもあるんだけど中盤から悲劇感があって良いなとなりました。
「オルゴールと弦楽のための小曲」/KK様
最後のリンのシーンで使用。冬で1曲はオルゴール曲を使用したいなとカノン調で調べた際に出会いました。オルゴールのチクチクした楽曲が雪がチラチラ 降っているイメージが降ってきました。
《終》
「こもれびの手紙」/BGMer様
最後の10年後の探索シーンで使用。出会いや未来を感じられるような明るい春の曲で闇が感じられなくて好きです。
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今回は有料音源も使用させていただきました。
西向く侍 様
・かゆいところに手が届くBGM集 vol.21《ゲヘナの福音》
「祈りの果て」「ナルボンの眼」「奇跡の行方」「背教者よ」「聖導者よ」「偶像崇拝」「邪なるもの」「新世界秩序」
・かゆいところに手が届くBGM集 vol.23《メサイアの原罪》
「啓示」「或いは終末の先に」「救済神話」「カタストロフの白光」「Genealogy of the Devil」
《ゲヘナの福音》は「背教者よ」を使いたくて購入、《メサイアの原罪》は同シリーズということもありせっかくなので購入したのですが、《ゲヘナの福音》の「新世界秩序」と《メサイアの原罪》の「Genealogy of the Devil」はよく聴くとメロディーラインが同じなんですよ。気づいた時にはゾクッと鳥肌立ちました。もうこれは春川と害虫の対比で使用するしかないと決めました。「新世界秩序」は、少しテンポが速くてさわやかさがあり、全てが終わって新世界が始まる感があって、あ~春川…と唸りました。「Genealogy of the Devil」はゆったりと重厚感あって闇、ラスボス感が強くて、害虫にピッタリだなとなりました。
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楽曲を選曲する際、大量に視聴するのでDOVAなどでテーマで調べるときは基本楽曲しか見てないんですね。ですが今回使用を決めた楽曲の制作者様を見たら全て同じ方だった、というプチ奇跡が2回ほどありました。
同じ方の楽曲に引かれてたんだなと。一度お借りしたことのある方は作者様で探すことが多いです。
今回も本当に素敵な曲をお借りさせて頂けたことで満足できる作品が仕上がりました!
本当に素敵な曲ばかりなので、ゲームプレイして気になった曲があったらぜひ調べてください。