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  • 執筆者の写真成瀬 紫苑

映画「ブレット・トレイン」感想

成瀬です。

最近PCからブログ更新しようとしたらバグって編集できないことがあります。今はスマホアプリから書いてますがこちらもエラーでる。更新時間が問題なのかすんごく不便。高ぇ金払ってんだからちゃんと機能してくればかやろ〜!


と愚痴を吐いたところで本題。

タイトル通り今回は完全な趣味更新です。



9月1日公開の「ブレット・トレイン」観てきました。


ブレット・トレインは、それぞれの目的を持った殺し屋たちが新幹線の中で巡り合い殺し合う話ですが、殺伐とした作品ではなくエンタメ要素の強い物語です。

主演はブラッドピット、監督は「デッドプール2」などを手掛けられたデヴィッド・リーチ監督、そして原作は伊坂幸太郎さんの「マリアビートル」です。


私が大尊敬する伊坂幸太郎さんの一番大好きなキャラクターの登場する作品が原作であることで公開初日の朝から観てきました。



めちゃくちゃ良かったです。



正直、ハリウッドで映画化すると決まった時点で期待以上に不安が大きかったんです。原作が好きすぎるあまり今まで映像化されると結構解釈違うな〜…と思うことが多く……え、ここ恋愛要素いれる?とかもっと魅せ方なかったの?とか内心思ってしまう厄介オタクでした。特に今回は一番好きなキャラクターが登場する作品でもあったので……。

あとデップーが自分の中で思ったよりグロく感じてしまい…同じR15作品なのでそういった意味でも観られるかな…という不安がありました。


ですが今回は、原作とは違う部分がありつつもキャラクター像はそのままで、むしろよりキャラクターが好きになる描写がされていて本当に良かったです。

そしてハリウッドという舞台でありながらユーモアある会話や伏線回収などで伊坂幸太郎さんの世界観が感じられたことが何よりも最高でした。グロさも全然大丈夫でした。

見終わった後は今までの不安なんて全て吹っ飛び、満足感で満たされています。



これはフライヤー。こんな個性の強いキャラクターが出てくるよ。


2時間ほどの映画ですが、時間を忘れさせてくれるほどのハイスピードで物語が繰り広げられ、目を離すスキがありませんでした。あれ?もう終わったのか、と。新幹線に乗っているような疾走感が感じられて見終わった後に爽快感が訪れました。


そして海外で描写される「日本」がやっぱり好きだなぁと。ヤクザ、桜、寿司、日本刀、とくに今回映画で終着駅が京都に変更されたことで木造建築に五重塔や鳥居が出てきてフフッとなりました。



コラボドリンクも、京都といえばの抹茶チョイスがイイネ!


原作厨の解釈オタクも大満足の映画でしたので凄くおすすめです。そして映画観た方はぜひ原作の「マリアビートル」を読んでいただきたい。


ちなみに伊坂幸太郎さんの「マリアビートル」は、殺し屋シリーズの第二作目ですが、独立した物語となっております。

第一作目は「グラスホッパー」で、こちらも生田斗真主演で映画化されています。こちらの映画は原作の薄暗いトーンでありながら殺し屋のアクションが楽しい作品ですよ。

原作の殺し屋シリーズは現在第三作目まで出ており、節々に繋がりが感じられるのでぜひ全部読みましょう!



と、一通り全体の感想を述べたところで、以下からは私の好みに偏った感想です。




※※原作と映画の重大なネタバレ含みます。※※





私の一番好きなキャラクターというのが、蜜柑と檸檬の殺し屋コンビです。 どっちかと言われたら蜜柑派ですが喧嘩しながらもお互いを思い合う二人の関係性が本当に好きなんです。


ビジュアル発表された時は原作で描写されていた容姿と大幅に違って、全然双子に見えなくない?大丈夫?とかなり不安だったんですが、実際観ると、見た目を超えた会話や振る舞いで兄弟愛が観じられて、あ〜蜜柑と檸檬だ〜と映画観ながら頷いてました。(伊坂さんも容姿から大丈夫?と思ったけど理想とする二人が体現されていたとパンフレットで仰られてました!)


一番驚いたのが、原作では二人共死んだのが映画では一人生き残ったことです。


原作では檸檬は中盤に王子に殺され、それを蜜柑が発見して王子に憤るシーンが本当に胸が痛くてしんどくて好きでして。その大好きな場面が同じ展開で描写され、より繊細に描かれていて少し泣きました。原作は王子目線で描写されていたことで詳細がわからなかったのですが、映画では客観的に観ることができてあ〜蜜柑はこんな顔していたのか…と胸が痛みました。ペンダントをかけてあげていたのがよかった。


そしてその後に王子を狙った蜜柑が偶然通りかかった七尾と争い、結果死ぬことになりますが、何とその後に実は檸檬が生きていたことが判明します。ちょっと声上げそうになりました。え、生きてたの?


そして檸檬は、死んだ蜜柑を見つけてトーマスくんのシールを手に握らせる場面が……最高だったな……原作とは違う、お互いがお互いの死んだ姿を見た時の感情がすんごく繊細に丁寧に描かれていて、辛くて胸が痛みながらもありがとう……と拝みました。


個人的に一番原作からキャラクター像が変更されたのが王子だなと思いました。まず中学生の男の子から女子学生になった時点で驚いたのですが、そこにさらに黒幕と親子設定があるだなんて……………王子の父親への感情が見られてこの王子は憎めないな…と思いました。原作の王子、あんなに感情振り回されるキャラクター中々いないと思います…。


ブラッドピット演じるレディバグは愛らしさで満載でした。個人的にトイレに隠れてウォシュレットに困惑するシーンに笑いました。あとは原作であった蜜柑と新幹線から降りてアタッシュケースを開けるフリしたら開いちゃって下着を撒き散らすシーンもちゃんと描かれてて嬉しかったな。最後にマリアが迎えにきて泣いちゃうシーンなんて子どもにしか見えなかった。予告であった蜜柑との戦闘シーン、まさか一本千円する水を蜜柑に払わしていたとは思わなかった。


そして真田広之さん演じるエルダーが…超渋くてかっこよかった……映画の中でザ日本人だな、と感じられる貫禄……原作でも最強キャラですし…というか真田広之さんほんとかっこいいですね。


ただ映画では、エルダーにはホワイトデスという復讐の相手がいたことで、え、王子どうなるの?となったのですが、檸檬が蜜柑農家のトラックで王子に突っ込んだのがよかったです。檸檬、よかったね…。最後に果物で終わるところも忠実で好きでした。

この展開は全然ありだなと思えるほどきれいにまとまっていて最後にモヤモヤした感情が残りませんでした。

ハリウッドという広い舞台でありながらも一貫して大好きな伊坂幸太郎さんの作品だと感じられるエンタメ映画だったので大満足でした。


ハリウッド映画化本当にありがとう。ブレットトレイン本当にありがとう。



キャストの方が京都に来られたことでサインや展示がありました。(一番上の画像にもブラピのサインがありました!)大好きな作品で地元京都が感じられたのが個人的にとても嬉しかった。


すごくいい刺激を受けたのでしばらくはエネルギッシュになれそうです。

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